ストレス管理

気分の良いことで心を満タンに


ストレスは雪だるま式に大きくなるもので、なにか 1 つ心配ごとがあるとすぐに次の心配ごとが増え、気が付けば頭の中は心配ごとでいっぱいになってしまいます。このようなストレスにとって夜は眠れなくなり、筋肉は硬くなり、気分も落ち込んでしまいます。

1 つのストレスから解放されたとき、私たちの心と身体には、次のストレスに対処する前にストレスで受けた傷から立ち直るための時間が必要です。 大変だった 1 日が終わり、帰りの電車は事故で遅れ、家に帰ると愛犬の具合が悪い。このような 1 日の終わり、布団に入ってもストレスや心配ごとで頭の中はいっぱいになり、なかなか寝付くことができないでしょう。仕事のストレスを消化する前に他のストレスや心配ごとが次々に重なり、ストレスによる傷がたまっていくのです。

人生はこのようなことの連続です。最悪な日もあれば、ストレスばかりの日もあるでしょう。それをいつも自分でコントロール出来るとは限りません。このようなとき、どうすれば良いのでしょうか。

ストレスから立ち直る力を高める方法、それは先に気分の良いことで心を満たしておくことです。 心と身体に気を配ることで、ストレスが発生したときでもより受け入れやすくなります。幸せな気持ちで心を満タンにしましょう!

まず、メモとペンを用意して、これまでの人生で気分が良いと感じたすべてのことを書き出します。元気いっぱいになれたことやたっぷり心と身体を休めたこと、知的好奇心を満たせたこと、恋愛など、「気分が良い」と感じたことなら何でもありです。自分の中にポジティブな前向きの気持ちが生じることがあれば、それを書き出します。 子どもと過ごす時間、園芸、愛犬の散歩、家族のためのごはんづくり、映画鑑賞、ショッピング等々、さまざまな活動があるでしょう。

これで、心を満たしてくれるモノが分かりました。ここで書き出した活動をすればするほど、気分もポジティブになってくるでしょう。もう休日に家の掃除でショッピングをあきらめる必要はありません。ショッピングで気分転換することは、あなたの心と身体の健康にとって大切なことなのです。気分が良くなることを積極的にすることを心がけることで、次に何かストレスを感じるようなことが起こったとしても、うまく受け止めて対処できるようになります。 さらに良いことに、ストレスへの対応力が高まることは、脳の健康維持にも役立つのです。

レファレンス:

  • McEwen, B. S. (2012). Brain on stress: How the social environment gets under the skin. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 109(Suppl 2), 17180–17185. doi: https://doi.org/10.1073/pnas.1...
  • McEwen, B. S. (2016). In pursuit of resilience: Stress, epigenetics, and brain plasticity: In pursuit of resilience. Annals of the New York Academy of Sciences, 1373(1), 56–64. doi: https://doi.org/10.1111/nyas.1...
  • Satterfield, J. M. (2015). Cognitive behavioral therapy: Techniques for retraining your brain [Audible Audiobook]. Retrieved from https://www.amazon.com/Cogniti...

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