交友関係

外出自粛期間中も人とつながる


脳の健康にとって、人とのつながりが大切であることは、誰もが実感できることでしょう。不要不急の外出を控え、家にいなければならない今、どうすれば人とのつながりを保つことができるのでしょうか。友人や離れて暮らしている家族などと直接会うことは控えるべきですが、実際に対面しなくてもお互いに交流を続ける方法は数多くあります。

ビデオ通話/オンラインでの集まり: 最も手軽な方法は携帯やタブレットを利用することです。実際にお互いの顔を見て話すことは、たとえ画面越しであっても、音声だけの通話よりもずっと効果的です。ビデオ通話は、SNS でのメッセージや音声チャットに比べ、より「つながっている」感覚をもたらすという研究結果もあります。今や、複数人が参加するグループチャットや、オンラインの集まりや飲み会を楽しむことが技術的に可能です。 大勢の友人や家族とネット上でわいわい楽しむ場を持つことは、つながりを感じつつ、感染対策もできる素晴らしい方法と言えるでしょう。

バーチャル (仮想空間)のクラス/クラブ/グループ: 世界中が仮想空間へ移行していく中で、ますます多くの活動がオンラインで行われています。所属しているクラブやグループの活動が停止しているとしたら、インターネットや SNS を利用した活動を考えてみてはどうでしょうか。コミュニティとのつながりは心身の健康にとって非常に重要ですし、コミュニティの活動をインターネット上で続ける方法はいくらでもあります。

オンラインゲーム: オンラインゲームは、人とつながりながら脳の健康に取り組む事ができます。さまざまな研究から、オンラインゲームは、高齢者のバランス感覚、運動能力、実行機能を高める効果があると分かっています。加えて、プレイヤー同士でつながりを感じながら、脳の健康にも取り組むことができます。

手紙を書く: 人間関係の基本に立ち返りたいという方には、手書きの手紙を出すことをお勧めします。オンラインでの交流が苦手でも、親密なつながりを感じることのできる良い方法です。また、文章を書くことは、脳の言語中枢を使うとともに微細な運動機能を司る部分が活発になり、脳を活性化する方法としても優れています。

どのコミュニケーション方法を選ぶにせよ、人とつながり、頻繁に交流をすることが大切です。工夫をしながら人との交流をしていきましょう。

レファレンス:

  • Sherman, L. E., Michikyan, M., & Greenfield, P. M. (2013). The effects of text, audio, video, and in-person communication on bonding between friends. Cyberpsychology: Journal of Psychosocial Research on Cyberspace, 7(2), Article 3. https://doi.org/10.5817/CP2013...
  • Weyerman, J. J., Rose, C., & Norton, M. C. (2016). Personal Journal Keeping and Linguistic Complexity Predict Late-Life Dementia Risk: The Cache County Journal Pilot Study. The Journals of Gerontology Series B: Psychological Sciences and Social Sciences, 72(6). doi: 10.1093/geronb/gbw076)
  • Zhang, F., & Kaufman, D. (2016). Physical and Cognitive Impacts of Digital Games on Older Adults: A Meta-Analytic Review. Journal of Applied Gerontology: The Official Journal of the Southern Gerontological Society, 35(11), 1189–1210. doi: 10.1177/0733464814566678

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